London Coliseum-ロンドン・コロシアム劇場
予定通り、ロンドン・ネタを引っ張り出してきた。
今回は、この前観にいったオペラの話・・・というか、私のこととて、正確に言うと「劇場」の話で、London Coliseum-ロンドン・コロシアム劇場。
年に1度ぐらいで、オペラを配偶者氏と観にいく。私の「ゆがんだマイナー耳(マイナーチューンしか、うまく認識できない)」のせいで、観にいくのはイタリア・オペラか、ロシア・オペラ(つまり、ワーグナーやモーツァルトではないということ)。
コベントのRoyal Opera (ロイヤル・オペラ)専門で、なおかつオーセンティックな大時代がかったコスチューム/舞台美術のものしか行かない。なので、どんどん観にいきたいものが限られてしまうのだけど・・・。
普通なら「鬼門」のENOこと、English National Opera(イングリッシュ・ナショナル・オペラ)、なんでまたそんなに嫌いかというと、イタリアンオペラを英語で歌われると気が狂いそうになるので(笑・・・そう、ENOは英語訳詞が基本)、そして、たいていコンテンポラリー設定で、フル・コスチューム・モノはやらない。
そのENOがレジデンツの、ロンドン・コロシアムに、モスクワからNovaya Opera(ノーヴァヤ・オペラ)が初来英した。プログラムは「Prince Igor(イーゴリ公)」(あ、もちろんロシア語の歌詞)。
ロシア・ネタ好きの私としては、これは外せないでしょう、というのでさっそく観にいってきた。
ENOを鬼門としているだけあって(何度もいうなって・・・笑)、ロンドン・コロシアムには一度も入ったことがない。
今回初めて中を覗いてみて、「劇場」としてはコベントのロイヤルよりこじんまりしていて、それでいてデコラティヴでなかなかいいんでないか、とちょっと驚いた次第。
デコラティヴな屋根スパイア部分がよく目に付く。
外側から「キレイな建物だな」とは思って見ていた。
正面のフリーズ部分。
photo by Mike Peel via wikipedia
全体像・・・は借り物写真。
19世紀末?と思っていたら、調べてみたところ、
20世紀初頭の1904年,建築家Frank Matchamのデザイン。
エントランス・ホール部分の天井はモザイク仕様。
(以下チビ・カメラで撮ったので、画像はいまひとつ。)
19世紀末~20世紀初頭風のミューズ達。
2階のロビー部分から、モザイクを眺める。
顔全体が一枚物の彩色描写タイルになっているので、
デリケートな表現になっている。
2階ロビー部から、3階ロビー部にかけて、
円形の吹き抜けが設置されていて、
その上にはステンドグラス。
の、ディティール。
テーマはワグナーの「ニーベルゲンの指輪」。
座席とホールの間のステンドグラス。
「コロシアム」というだけあって、
やや(ローマン)ルネッサンス・リヴァイヴァル的なデザイン。
さっきはワーグナーだったのに、ここはローマン、
というツッコミはさておき・・・(笑)。
「アイーダ」も演れば、「ニーベルゲン」も演るということで。
客席の天井ドームにもステンドグラス。
この天井がなかなか美しい。
劇場建築のディティールばかり見てるけれど、
オペラ観にいったのでした。
これは、カーテンコール。
シンガーはすばらしかったけど、ダンサーがいまひとつさえないのが残念。
なぜまた、オペラにダンサーかというと、
名曲「Polovstian Dance(韃靼人の踊り)」の部分は、
たいていオペラ部に併設しているバレエ部の共同出演になるのだった。
ボロディンが未完で残した「イーゴリ公」は、
いくつかのアリア部、ダンス部がばらばらのまま残されていたのを、
リムスキー・コルサコフとグラズノフが、繋ぎ合わせて完成させた作品。
(なので、話がばらばらな感じは否めない。)
それぞれの見せ場を楽しむコンピレーション、と思って観た方が楽しめる。
そして、後半最大の見せ場が「韃靼人の踊り」なのだけど。
オマケ・ヴィデオは、こちらはダンスもいけているKirov ( Mariyinksky) Opera Company
(キーロフ/マリンスキー・オペラ)の「Polovstian Dance」
オマケNo2は、一番の「聞かせどころ」
Prince Igor's Aria (イーゴリ公のアリア)同じく、キーロフ/マリンスキー・オペラ、
Nicolai Putilinのイーゴリ公。
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