ヴィクトリアン墓地-4-Abney Park Cemetery(アブニー・パーク墓地)
再びロンドンの「華麗なる7大墓地」Magnificent Sevenの中から、次に撮影に行ったのが、Abney Park Cemetery(アブニー・パーク墓地)。
この1840年設立の墓地があるのは、Stoke Newington(ストーク・ニューイントン)の近く、一昔前はとても荒廃していたエリア北東ロンドンの一角。近年は、東ロンドン・ルネッサンスで、デザイン/アート関連業界が、東ロンドン中心に集まってきているので、トレンディになってきたエリアでもある。
その70-80年代頃の荒廃時期の影響もあるのかもしれないが、「華麗なる7大墓地」の中でも、自然風といえば自然風、ワイルドといえばワイルド、荒れているといえば荒れている墓地。
現在は、もっぱら近所の人が犬の散歩に来ているような、かなりのどかな雰囲気。ただし、足元が超ぬかるみ。犬の散歩の人達は、イギリス名物ウェリーズこと、ゴム長靴で完全防備。うかつにも、おろしたてのブーツで出かけた私は、帰ってきてから30分近く靴磨きに費やすはめに・・・。
余談だけれど、もしも、もしも、ここのみならず古い墓地で、墓地写真してみようと思う方は、山歩き態勢の靴でのお出かけをおススメ。とにかく、足場が悪い。下の人が「失せていく」に従って、墓石が傾いたり、沈み込んだりしているものも多数なので・・・。
入り口から入った最初はこんな感じで、デートしているカップルがいたり、公園そのもの。
奥に入ると、だんだん森の中状態になっていく。
で、完全に森の中・・・。ここがロンドンの下町だとは誰も気づくまい・・・ふふふ。
実際この墓地はアメリカ、マサチューセッツに1800年に設立された、広大な庭園墓地、
Mount Auburn Cemetery(マウント・オーバーン墓地)を模して設計されたものなのだとか。
「荒廃」ではなくて、やっぱり、「自然風」と呼んだ方がいいのかもしれない。
それでも、その中から美形の彫像イメージをハンティング。
相変わらず、最終目的はポストプロセス。
Church Street(チャーチ・ストリート)側の入り口近くの、秀麗な彫像達。
苔むしたUrn(ツボ)達。
おぢさんと、女の子。
ゴシックな断片と、バラを手に眠るライオン。
きれいなレリーフなんだけど、痛んでいる。
ローカルに在住した賛美歌作曲家、16世紀後半~17世紀のIsaac Watts
(アイザック・ウォッツ)の像の後ろに見える尖塔はチャペル。
ゴシック・リヴァイヴァル様式の端正な建築だけれど、現在は廃墟状態。
ステンド・グラスの名残。
森状態なのは、自然保護地区の役割も果たしているわけで、リスが地主顔で闊歩している。
激しくガンを飛ばされる。
かろうじて春を告げる、クロッカスとカトキン。
最後に正面入り口。これは、エジプト・リヴァイヴァルスタイルで、
これも、上記のマサチューセッツのマウント・オーバーン墓地からの影響なのだとか。
Abney Park Cemetery(アブニー・パーク墓地)
地図:
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おまけヴィデオは、今は亡きAmy Winehouseの名曲、Back to Black.
このAbney Park Cemeteryがロケ地なのだった。
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