ノルマンディーの町や村 -Écouché(エクシェ)
前回のアンティーク/ブロカンテ・ショップ「Eclectique」のある町、Écouché(エクシェ)は、パリからの鉄道の走っている街Argentan(アージェンタン)の西側に位置する小さな町。
この町にも鉄道駅があって、以前は鉄道もとまっていたそうだが、今では停車駅から外れてしまっている。
そんなわけで、何といって観光名所ででもないのだけれど、散策してみると、これが、落ち着いたいい雰囲気の町だったので、今回イメージをフィーチャーしてみることにした。
フレンチ窓とシャッターに、高い屋根がいかにも北フランスらしい家。
比較的最近、きれいに手入れされた様子の家。庭でバラとブーゲンビリア満開。
通りの奥に見えるのは、Notre-Dame(ノートルダム)教会。
正面に回ってみると、こんな風に前面が廃墟になっている。
12-13世紀の修道院跡に、15-16世紀に建造された教会だそう。
まずは教会の中を覗いてみることにした。
祭壇とステンドグラス。
この部分の「ヴォールト(穹窿=きゅうりゅう)は1637年に??からの債権資金で建造された・・・。」
みたいなことが、書かれている天井。
翼廊にかかる彫像・・・、はなんとなく17世紀っぽいのだけれど、検索では出てこなかった。
やはりこんな感じの素朴な、17世紀風の聖母子像もここにはあるようで、
入り口に写真が掲げられていたにもかかわらず、どうやら公開されてはいない。
これは翼廊反対側にあった祭壇の装飾。
ジーザス先生と12使徒、これも17世紀頃のものだろうか、表現が素朴。
その上にかかっていた、ペテロの像なのだけれど、これでは「元祖箱アート」。
ペーターおじさんの手にかかったら、即作品にされてしまいそう。
携帯用聖母子像、のようなもの、がいくつか展示されている。
これは細い紙テープを巻いて作る、Quilling(クイリング)というクラフト技法で装飾されている。
教会を出て、また町を散策。
広場の駐車場脇にあった、この像収まっている石造物を何気に写真に撮った。
後で調べてみたら、これは革命後ロベスピェールのでっち上げた「革命カルト」
の祠で、現在まで残っている珍しい例だったと判明。
全体像はこんなもの。
(あ、この像はこの建造物の由来を説明するために、付け加えられたもので、
このフェンスと石造の祠が、オリジナル・・・ってことだけど。)
その駐車場から路地を入っていくと、家々の裏通り状になっている。
裏にタワー状に階段を張り出させるのが15世紀頃に、富裕市民層で流行したのだとか。
現在も町に15のタワーが残っているそう。
反対側から見たところ。
野草の咲く街角。
ハーフ・ティンバーの典型的なノルマンディー様式の家を横目に見ながら、
町のはずれに向かっている。
町のはずれをOrne(オルネ)川が流れていて、これはその側流。
これが本流の方のオルネ川。
上流に見える畑。
水の流れる町は、どことなく和やかないい気が流れているな。
この町はアーティストや文化人系の人々が、多く移り住んできている印象がある。
以前紹介したペーターおじさんの友人、ティエリー氏のコテージもこのエクシェの南のはずれ。
そしてまた、この町の北のはずれに住んでいる、ファッション・デザイナーのアィリーンさんのお宅拝見の機会があった。(実は、彼女も皆「お友達の輪」なのだが・・・。)
なので、次回はその彼女のお宅をフィーチャー予定です。
Labels: 場所
<< Home