春来る
毎年の「今年は激寒の冬になる」という長期予報を激しく裏切って・・・ことしも暖冬だった。
というのは、ロンドン郊外に住んでいるからなのだろうけど。もっと田舎の方だと確実に「激寒」だった時期もあったのかもしれない。いずこも同じだけど、大都市およびその周辺は、気温が高い。今年は結局、ほとんど雪や氷を見ることもなく、春到来。
先週ぐらいから気温が一気に上がったので、あちこちで春の花満開。
スノードロップが咲き始めると、冬ももう終わり。毎年2月後半には姿を現す。
この頃からヘレボラスも咲き始める。別名クリスマスローズ。
クリスマスに咲くわけでもなく(冬に咲くのは1種だけとか・・・)、バラ科でもないけれど、俗にそう呼ばれている。
日本では1980年代頃から園芸種として見かけるようになったが、
イギリスはどうやら原産地の一部であるらしい。よく見かけるし、育ちやすい様。
その次はクロッカス。これは3月のはじめ、
クロッカスが咲き始めて、スノードロップはそろそろ終わりかけ。
日当たりのいいところでは、クロッカス満開。
3月にはいると、水仙が順次現れる。
Daffodil(ダフォディル)というのは俗称で、
Narcissus(ナーシサス)というのが学名だと今回知らべてみて解った。
特に園芸に詳しいわけでもない配偶者氏が、「大型のをダフォディル、小型のをナーシサスと言うんだ。」
と、言い張るものだから、てっきりそうなんだと思い込んでいたら、全然ウソだった(笑)。
それでも我家では、これはダフ(ダフォディル)で・・・・、
この小型で、外と中の花びらの色が違うのを、ナーシサスと呼んでいる。
一種の「極所的方言」と言うことにしておく。
まあ、いずれにせよ、早咲き・遅咲きいろいろあって、うまくまぜ合わせて植え込んでいると、
3月から4月初旬まで楽しむことができる。ダフォディルといえば、典型的なイースターの花という印象がある。
こちらはカメリア(椿)。日本的なる赤やピンクの一重咲きのものも、時々見かけるけれど、
「カメリア」というとまず思い浮かぶのは、この白や淡ピンクの八重咲きのもの。
これこそ「ツバキ」と「カメリア」と、呼び別けたい気になる。
そしてPussywillow(プシーウィロー)こと、猫柳。英名でも「猫柳」なのにはちょっと笑える。
実は、このときまでこの猫柳の「ポンポン」が花だと知らなかった・・・。
てっきり「芽」で、葉が出てくるのだと思っていた・・・、いやー、びっくりした。
ちなみに、この猫柳たちは「男子」で、「女子」達が別にいるのだそうな。
自然には、都会育ちの知らないことが、まだまだいっぱいある。
そして、桜、現在満開。満開・・・といっても、根本的に日本の桜と咲き方が全く違う。
品種が違うのか、あるいは、U.K.のまったり気候のためかもしれない。
2月頃からぼちぼち咲き始めて、3月後半に満開、でも、4月に入ってもだらだら咲いている。
日本の桜の狂ったような「イッキ」感は全くない。
こっちの桜を見ていると「ほな、ぼちぼちいきまひょかー。」という、関西言葉を思い浮かべてしまう(笑)。
その分、典雅だったりもするわけだけれど・・・。
こちらでも、このような一重の桜が先に咲き始めて、八重咲きのものは後発で咲き始める。
ゴージャス好きの私は、もちろんぼってりした八重桜が好きなのだけれど、
一重もなかなか、可憐なもの。
この子達は、ピンクがかった種。
これは、川原に咲いていた、野生種に近い桜・・・?のよう。
ロンドンど真ん中の、St Mary le Strand教会のマグノリア(木蓮)満開。
白いのは「白蓮」と言うのだと思っていたら、白いハスの花のことだったのか・・・。知らないこと多し。
最後に、花じゃないけれど、春の日差しをお届け。
自然写真の続きで、次回はHogsmill(ホグスミル)川の散策。
それも、ミレーのオフェーリア<この絵>の背景になった場所を求めて・・・、題して「Searching for Ophelia Project(オフェーリアを探せプロジェクト)」。
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