Saturday, 24 September 2011

Le Château 箱彫刻家Peter Gabriëlse(ぺーター・ガブリエルザ) の家 -2-

今回も、箱彫刻家ペーター・ガブリエルザおじさんのLe Châteauより、インテリアのレポートの2回目。

まず、余談からはじめてしまう・・・、これだけ美しくかつ、エキセントリック(奇妙?)な家に住んでいると、インテリア雑誌やアート本からの取材も、珍しいことではない。
2004年7月号のThe World of Interiors (ワールド・オブ・インテリアーズ)にも、このLe Châteauがフィーチャーされている。
U.K.発行のこの雑誌は、世界のインテリア雑誌の中でも、エレガントなクラシカル・テイストに特化していて、そのクォリティーはNo1。 
私も、80年代後半は定期購読していたのだが、90年代中頃に入って、トレンドがどんどんコンテンポラリー・ミニマリズムになっていった頃、さすがのWoIも特集がミニマリズム・インテリアに偏っていった。
古物好きにはこれが我慢できなくて、購読をやめていた。 近年また、クラシカルにトレンドが戻りつつあるので、気を取り直して、2年前から購読再開。
ペーターおじさんのフィーチャーは、よりにもよって・・・その、私が購読してない時期。本社のバックナンバーでも、古すぎて在庫なし・・・。
それでも「求めよ、されば与えられん!」・・・E-bay検索をかけたら出てきた!! そして無事入手。
Le Château in "World of Interiors" 2004 July issue- 1
Extracted from The World of Interior, July, 2004.
フランス革命の時に、明け渡されたこの屋敷を、革命軍は定例どうり焼き払う計画だった。
Saires-la-Varrerie村の神父さんの説得が成功して、中の調度品だけが徴収・破壊され、建物は生き残り、農場家屋して使用されるようになった・・・といういきさつから、「革命的執行猶予」というタイトルがついている。
このトップページは、今回展覧予定のペーターおじさんの寝室。
このときはまだ、古ミラーのコレクションが、ベッドルームにかためられている。(現在は改装中の屋根裏に移動。この様子もまた後日。)
額が3枚かかっている壁の、一番下は嵌め込まれたテレビ。ミラーでうまくカモフラージュされている。

Le Château in "World of Interiors" 2004 July issue- 2
Extracted from The World of Interior, July, 2004.
このときはまだ、タペストリーが入っていない。この風景画が、現在ベッドルームに移動した。

Le Château in "World of Interiors" 2004 July issue- 3
Extracted from The World of Interior, July, 2004.
リヴィングルームとキッチン(以下で展覧)。

Le Château in "World of Interiors" 2004 July issue- 4
Extracted from The World of Interior, July, 2004.
これは2階のゲスト・ルーム(これは、次回に・・・)。

Le Château in "World of Interiors" 2004 July issue- 5
Extracted from The World of Interior, July, 2004.
これも2階。実は少しカメラ・シャイなおじさんが、小さく写っている。



さて、ここからが本編、私の写真。

Le Château, Peter Gabriëlse's home - 336
キッチンのディスプレイ。

Le Château, Peter Gabriëlse's home - 338
ティーパーティーの翌日で・・・ちょっと散らかってるので、暗く撮ってごまかす(笑)。

Le Château, Peter Gabriëlse's home - 331
17~18世紀デルフト焼きのコレクション。

Le Château, Peter Gabriëlse's home - 332
プシャーのダイニング・コーナー。プシャーに・・・似てる、そっくり。

Peter's cat, Pussier- 412
と、いうので・・・ご本人(あ、ご本猫)。
彼はとてもフレンドリー。カメラを向けたら、寄る、寄る・・・。

Le Château - TTV - 519
お食事中を、TTV(ヴューファインダー越し)撮影。

プシャーの話ではなくて・・・家の話だった。

Le Château, Peter Gabriëlse's home - 330-2
バスルーム横の壁。 手紙やら、レーベルやらを古額に入れて、コーディネート。
また、余談:
真ん中の17世紀象嵌額は、ペアではなかったか・・・と思われる全く同じサイズ・デザインのものが、某ミュージアムのカタログに載っていて、びっくり!! だったそうだ。
これは、U.K.の「アンティークス・ロードショー」に、持ち込んでもらわねば!!と笑っていて、番組に話になった。
ペーターおじさんの本国、オランダでも、類似のアンティーク・ヴァリュエーション番組が放映されているらしい。
イギリス人は慇懃なので、ヴァリューするエキスパートは、大量に持ち込まれる「駄物」でも(私の持ち込むようなもののこと)「好きなのが一番いいことです。」と無難に持ち上げてくれる。
しかし、オランダ人は率直なので「これは、全くのクズです!何の価値もない!!」と、ひどくコキ降ろされるらしい。
(ちなみに、中国版は、持ち込まれた「まがいもの」は、その場で叩き割られるとか・・・笑。 これは、U.K.版の番組で言ってた話。)
だから・・・U.K.版にもちこみましょうってば・・・。閑話休題。

Le Château, Peter Gabriëlse's home - 357
ペーターおじさんの寝室。
階段のタペストリーの壁に、以前かかっていた樹の額は、ここに移動した。
(インテリア写真好きとしては、上のWoIの写真と見比べて・・・、とても・・・とても・・・広角レンズが欲しくなった。
危険なレンズの沼まで、後一歩。)

Le Château, Peter Gabriëlse's home - 355
寝室の暖炉。

Le Château, Peter Gabriëlse's home - 359
の、ディスプレイ。

Le Château, Peter Gabriëlse's home - 351
寝室の窓辺。

Le Château, Peter Gabriëlse's home - 352
寝室の暖炉の上の装飾パネル。
ペーターおじさんが購入した段階では、すべての部屋の天井は、板材を入れて、ドアを開けられる限界の2m40cm程度に下げられていた(現在は約3m)。
これは、20世紀中頃に入ってから、農家の住人にとって、装飾に意味を見出すよりも、暖房効率の方が重要だったため。
彼が引っ越してきてから、この20世紀中頃に導入された壁や天井をすべてはがして、オリジナルの18世紀の状態に戻していった。
そのプロセスで、この暖炉の上の装飾パネルや、オリジナルの18世紀の壁紙などが、次々に出現。 古物好きのおじさんが熱中するのも無理はない。
一方、熱効率の方は現在はかなりよろしくない、と、思う。エコ・「アン」フレンドリーというもの。
しかし、ヨーロッパの年配の人たちは(うちの配偶者氏も含めて)、セントラル・ヒーティングのない状態で育っているので、寒さにはめっぽう強い。
寝室には、裏のリヴィング・ルームのログ・ストーヴの熱が充分伝わるので、それと、他の部屋にはいくつかの移動式ストーヴで冬でも平気、だそうだ。

Le Château, Peter Gabriëlse's home - 350
寝室の奥の、書斎。

Le Chateau - Interior
撮影:noriko.stardust @Flickr
の、ディーティールは、運転手として同行のnoriko.stardustこと、Danaさんが見事にキャプチャー。

Le Château, Peter Gabriëlse's home - 345
書斎の古鏡。

Le Château, Peter Gabriëlse's home - 346
書斎の棚の上。

次回は、2階のゲスト・ルームを展覧予定。


ペーターおじさんの箱彫刻作品数点が、9月27日~10月2日まで、London、Battersea Parkで開催中のThe Decorative Fairに、オランダから出展のGaby van Schagenのスタンドで(スタンドNo. 19 訂正:80です。)展示予定。 ご興味の方は、ぜひどうぞ^^。

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