Thames Walk (テムズ川散策) Blackfrairs Bridge~South Bank
前回のバラーマーケットの続きといえば続き、1月のThames walk(テムズ川散策)<このページ>の続きといえば、続き。その日黄昏の中、後の予定のコンサートまではまだ時間もあるので、ぶらぶらテムズ川沿いに歩いてSouth Bankまで戻ることにした。
現在、Blackfriars鉄道橋の改装工事と、その橋の南岸近くの高層住宅工事とで、Thames Path(テムズ・パス=テムズ川遊歩道)が一部閉鎖されている。なので、この区間は内側に下ったSouthwark Street(サザーク・ストリート)を歩くことになる。
最初のイメージは、Blackfriars橋のたもと。ここから西にはThames Pathが続いている。
手前の華やかなabutment(迫持ち台)は、旧鉄道橋のためのもので、GradeII Listed(第二級指定保存建築物)。
現在は、まったく実用にはなっていない。
その後ろで現在のブラックフライアーズ鉄道橋が、大改装中。その後ろはSt.Pauls。
話は後戻りするが、バラーマーケットからサザーク・ストリートを少し下ったところにある、Menier Chocolate Factory。
19世紀パリに端を発し、世界中に供給したチョコレート会社の倉庫。豪華な倉庫建築の典型。
現在はフリンジ(マイナー系)シアターとレストランになっている。
サザーク・ストリートから「もうこの辺でThames Pathを通れるはず」と思って、
入って行った小道に18世紀のアームスハウス(Almeshouses)発見。
アームスハウスというのは、18-19世紀に建てられた貧しい人達(主に賃料を払えない高齢者)のための住居。
地区教会に付属する物が多いが、地区の資産家が慈善事業として建造した物も多い。
現在は通常の住宅として、(歴史的建造物のため、往々にして高額で)売買されている。
実は、ここがちょっとシュールなことになっている・・・、
こんな風に。
真後ろのテムズ川沿いに、高層住宅工事。このせいもあって、テムズ・パス閉鎖中。
ここから川沿いに出られるかと思いきや、その先でもブラックフライアーズ鉄道橋工事で、やはり通れなかった。
もう1ブロック、サザーク・ストリートを歩いて、最初のブラックフライーアーズ橋のたもとに話は再び戻る。
ヴィクトリア期の1869年建造の美しい橋。
1982年にイタリア銀行家ロベルト・カルヴィ(Roberto Calvi)の怪死体が発見された話は<JaWikiこのページ>、
サスペンス映画そのもの・・・。
黄昏時のテムズ川沿いのロンドンの眺めは、最高に好きなものの一つ。
もともと、ここで生まれ育ったわけではないのだが、「わが街」というとロンドン以外には考えられない。
ブラックフラーアーズ橋を振り返ってみる。橋工事のクレーンが生き物のように群がっている。
Waterloo(ウォータールー)橋が見えてきた。
時計が見えるのはShell Mex Houseで石油会社シェルのビル。
1930年建造の典型的なアールデコ建築。
OXO(オクソ)タワーを振り返って見たところ。
もともとは19世紀の発電所だった建物を、1927年にスープ・ストック会社が買い取って倉庫にした。
その時に自社製品OXOスープ・ストック・キューブの名前を掲げた、アールデコ様式のタワーを建てた。
現在は、ギャラリーやコンテンポラリー・ジュエリー・ショップが入っている。
そのOXOタワーの雑話。
OXOキューブの会社がここを買い取った時に、OXOの広告を建てようとした。
しかし、テムズ川に面して広告を建てることは禁止されているので(今でも、そうらしい・・・)、
その案が当局に却下された。それなら・・・というので、この塔を建てた。
で、「塔の窓が『たまたま』円形・斜めクロス・円形のデザインなのであって、OXOの広告ではありませんよ。」
という愉快な申し開き。それで、話は通ってしまった(笑)。
もう少しウォータールー橋に近づいた。
South Bank(サウス・バンク)の遊歩道。
これは、また別の日の黄昏時に撮った写真。
South BankとEmbankmentを繋ぐHungerford Bridgeから、BigBenとパーラメント。
ポストプロセスで色味をあげて、ロンドン美化推進(笑)。
South Bankでお茶にして、そのあとQueenElizabeth HallでPurcellのFairy Queenのコンサート。これはバロック期の作曲家Purcellの作曲したシェイクスピア「真夏の世の夢」のオペラ・ヴァージョン。
シンプルな現代イメージに置き換えた、Philip Pickettの演出なのでこんなにゴージャスではないが、Youtubeで見つけたので、おまけヴィデオ。
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