ロンドンの街 -London Bridge周辺
前回の標本箱に、アンティークに囲まれた期限限定プライベート・ヘアーサロン「Green Flower」で、髪を切ってもらった話を書いた。その後、Sue Timneyのエキジビションを見てから、ぶらぶらLondon Bridge周辺で写真撮りしていた。そのイメージを今日は展覧。
London BridgeはKent州方面に向かう時、電車で通過することは時々あるのだが、私の守備範囲からするととても「East」。正直な話、降りたことはほとんどない。「East」がいまどきのトレンドで、どんどん面白い店ができているという話は聞くが、一人で古物をほじくって遊んでいるのが好きな私は、老人地区「West」で大いにHappy。「East」に行くと必ず道に迷って、Taxiをひらう羽目になる(これは、以前のSorditchあたりの話で、Over ground線開通以前は、交通も不便だった。私の「鬼門」だったのかもしれない・・・笑)。
London Bridgeは「East」といっても川南、うちのターミナル駅Waterlooから、近いこともあり、テムズ川沿いでもあり、まだ土地勘があるほう。(それでもちょっと迷った・・・。)
このあたりは、昔はテムズ川から水揚げされる海運倉庫が立ち並ぶ地区。今はそれらがロフト住居やオフィスに転用されていて、独特の街並みを作り出している。
London Bridge駅は巨大なので、その下に当たるアンダー・パスもとても長い。
アンダー・パスを走るパイプと、線路近くの倉庫の廃墟。ここはまだ改造・転用されていない。
高架線路と、ヨーロッパ最高層ビルShard建設中。
イギリスとは思えない順調なスピードで建設は進んでいるのだ、とか・・・。
このあたりも、80年代には、一般社会人を自認する人々は、あまり寄り付かない地区だった。周りの倉庫街廃墟に、スクワット(Squat)と呼ばれる、勝手に住み着いた不法占拠の若い失業者達が暮らしている程度。パンク・ゴス系の結構いかついカッコをしていたので、比較的安全な私でも、暗くなってから行こうとは、けして思わない地区の一つ。
それも、90年代以降のイギリスの経済バブルで、まったく様相は変わってしまった。どんどん不動産投資が、世界中から投下され、再開発も進んで、今や「堅気の」オフィス街だ。
これらは典型的な倉庫建築の例。各階に床から天井まで届く大きな扉が付いていて、その上にHoist(ホイスト)と呼ばれる巻上げ滑車用の鋼鉄梁が突き出している(緑の扉の建物の、最上階に黒いアームが見える)。現代ならさしずめ、エレベーター。
大屋敷であろうが、厩であろうが、倉庫であろうが、古い建造物のオリジナルなディティールを、「よし」として保存する傾向の強いのが、イギリス人。
ファッション&テキスタイル博物館のあるバーモンジー・ストリートを南に下っていくと、レザー・マーケット・ストリートという通りがある。「革市場」でもあったのかな、と、思って歩いていくと、実際「皮革・羊毛革取引所」の建物に出た。ファサードの彫刻の美しい、典型的な19世紀の建物。
これは線路の北側にあるパブ。出窓を支える女神様(?)が派手に彩色されている(女神様は、重労働にもかかわらず、ペディキュアもちゃんと怠りなし・・・)。ちょっとキッチュなのだが、考えてみればギリシャ・ローマの彫刻も、今でこそ大理石地がむき出しで真っ白なのだが、当時は華やかにリアルに彩られていた。とても「伝統に則っている」ともいえる・・・。
まぁ、普通はペイントされないが・・・。そして、ロンドンでは必ず「合ってない」街の時計。
止まっている、というか、一日に2回だけ合っているというか・・・。
線路北側のオフィスビルのガラス面。テムズ川の水面かと思う(笑)。
最後にSouthwark Cathedral(サザーク大聖堂)。
カシードラル(大聖堂)というと、巨大なイメージがあるが、ここのサザーク大聖堂はこじんまりしている。なぜかというと、中世ゴシック期の壮大な建造物が作られるようになる、もっと昔、7世紀初頭に大聖堂の基盤が作られたから。ロンドンで最古の大聖堂、つまりセント・ポールより、ウェストミンスターより古い。
ロンドン橋はロンドン最古の橋で、ロンドン市内(当時はテムズ川北岸のみ)に入るメイン・ゲート。そのロンドン橋のたもとに位置するこの大聖堂は、礼拝のためのみならず、宿泊所、診療所、休憩所(避難所)、会議場等としても活用されていた。その昔の修道院・教会は現代の福利厚生サーヴィスを、すべて引き受けたいたということ。
この大聖堂の前に当たる鉄道高架下から、フード・マーケットで有名なBorough Marketが始まる。
この日はちょうど金曜日で、マーケットのOpenしている日。そのマーケットのイメージを次回は展覧予定。
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