Musée archéologique de Namur(ナミュール考古学博物館)
今回は2018年11月に滞在していた、ベルギーのNamur(ナミュール)から、考古学博物館のイメージを。
特に考古学に興味があるわけではないのだけれど、
滞在していたアパートの先の角を曲がったところにあるこの建物、
16-17世紀な感じが気になったいた。
2016-17年の滞在の時は、まだ改装工事中で、
2018年には考古学博物館が移転してオープンしていたので、
中を覗いてみることにした。
一階部分はこんな感じで、
まぁいわゆる・・・考古学発掘品が収まったキャビネットが並んでいる。
興味はどちらかというと、天井の梁とか・・・、
窓のディティールだったり、
建造当初からの調度品と思われる、
キャビネットだったりする。
後で調べてみたら、この建物は、16世紀にブッチャー
(肉屋)のギルド・ホールとして建てられたものなのだそう。
前回最後に載せたけれど、このSambre(サンブル)川沿いから見ると、
地階に当たる、アーチのある部分には、
もともとは肉屋の店々が入っていたのだそう。
生鮮食料市場は歴史的には川沿いに建っていることが多いけれど、
これは廃棄部分の処理に便利だったから。
その昔はなんでも、そのまま川に捨てた。
まぁ、プラスチックや化学化合品じゃないからまだいいか・・・。
話を展示に戻して・・・、ローマ時代の川沿いの住居の様子。
などの展示を適当に見て回っていた。
上階に上がると、展示キャビネットがレトロなままで、
そして朝の日差しが注ぎ込んでいて、これはなかなかいい感じ。
ローマ時代のモザイク床の展示。
Meuse(ミューズ)川と Sambre(サンブル)川が、
砦に最適な高台の麓に合流するこのエリアには、
有史以前から部族集落(ベルガエ系ガリア人)があって、
それをジュリアス・シーザーがローマ帝国に統合していく。
その後にローマ人の屋敷が作られて、
その床を飾っていたのがこのようなモザイクだった。
もともとはギルドのホールだったと思われるこの上階の、
一番奥の暖炉の上を飾る絵画。
画家は記録してこなかったけれど、
Anointing of Jesus(キリストの塗油)がテーマ。
日差しがキレイ。
ローマ時代のマーキュリーのブロンズ像。
これも頭に翼がついている様なので、同じくマーキュリーかな。
ガラスのレリーフ。器の装飾だったのかと。
ローマガラスの器が日差しに映える。
これに似たようなデザインのゴブレットは、
17世紀頃まで作られていた。
ガラスビーズのブレスレット。今でも使えそう。
このあたりは、ガリア~ローマの展示物。
ローマ帝国下に統合されていたけれど、
ガリアの文化技術が継続しているので、
内容的には厳密に区分することはできない。
平キャビネットの中には、ブロンズの装身具がいろいろ。
ブロンズにエナメル彩されたブローチ達。
Millefiori(ミルフィオリ)ガラスが嵌め込まれている。
このミルフィオリ(金太郎飴みたいにして作る)の技術は、
ローマや地中海で開発されたので、
これがローマ帝国の影響なんじゃないかな。
Penannular(ペナニュラー=リング型で一部が欠けている形。
ケルト~アングロ・サクソンに至るまで、
厚手の生地を留め付けるブローチの基本・・・みたいな形。)ブローチ、
なんだけれど、これの場合、外側に突起があったりして、
あまり実用的でない形。
制作に使えそうな、クロスのデザイン。
このタイプ(後ろに回転式のピンが付いていて、
それを受け部分に引っ掛けて止める)のブローチは、
fibula(フィビュラ)と呼ばれている。
現代のブローチピン、安全ピンの原型のようなもの。
素朴なデザインのHippocampus(ヒポカンポス=海馬)。
これもフィブラ型のブローチだったのかと。
これらはベルトの飾り金具で、
こんなようにして使われていた。
これもベルトのバックル。
最後に・・・謎のセラミックの動物像。
た・・・多分、猫 !?
翼がついていたら、ガーゴイル以外の何物でもない・・・。
エジプトの猫像に比べて、稚拙すぎるやん~(笑)。
でもすっとぼけてて可愛くて、
このミュージアムでの一番のヒットだった。
と、まぁ、結果的にいろいろ楽しめたミュージアムでした。
Musée archéologique de Namur
(ナミュール考古学博物館)
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