Musée L - Musée universitaire de Louvain(ルヴァン大学博物館) -2-
今回もMusée L - Musée universitaire de Louvain(ルヴァン大学博物館)から、宗教フォーク・アートのコレクションの続編を。
このセクションには、ガラス絵などの
額装物が展示されている。
ガラス絵の聖母子。
ここで「ガラス絵」の解説を少し。(リンク先にちゃんとWikiのJP版があって、うまく説明されているけれど。)
英語だと「Reverse glass painting」と呼ばれるこの手法は、透明ガラスの裏から、(昔のは主に)不透明の油彩で着彩していく手法。色を載せていく順番が、通常のペインティングとは真逆になって、(通常は)一番上になるハイライト部分からはじめて、バックグラウンドを最後に着彩するので、ちょっと難しい。脳のトレーニングになる感じ(笑)。
遠い昔、高校生の頃に、通っていた絵画の予備校で一度だけ描いたことがある。けっこう難しくて、子供の塗り絵みたいになったことを覚えている(笑)。
出来上がりは、ちょうど絵画の表面を分厚くクリア・レジンでコーティングしたような、独特の深みが出る。
また、ガラス絵を半透明の油彩も使って描いて、できあがったガラス絵の裏(つまり、絵の具の乗っている側)に、箔などのフォイルを入れると、全体に底光りするようなキラキラ感が出る。
板ガラスが手軽に入手できるようになった、19世紀前半から中半にかけてフォーク・アートの手法としてよく用いられたが、やはり、主にコンチネント(ヨーロッパ大陸)で、ガラスの産地ボヘミア・ババリア・オーストリアが中心だった。
時々、コンチネントのアンティークで見かけるけれど、イギリスではほとんど見かけることはない。
ちなみに以下↓は、私がブラッセルズの蚤の市で手に入れたガラス絵。
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博物館のコレクションに戻って・・・、
これもガラス絵。
描かれているモチーフは・・どの聖人さんなのか、
何なのか、ちょっと不明。
このガラス絵が、テクニーク的に面白かった。
ガラス絵を描いて、その前か後かに、
エングレーヴィングでガラスにスクラッチ模様を描いて、
その後、全体に銀箔か・・・、
あるいは、当時鏡面加工に使われた
マーキュリーを塗っているのかもしれない。
このようなガラス絵が飾られたインテリア・・・を描いた絵画。
ガラス絵の話はここまでで・・・、
これはスタンピング型で抜かれた、紙のカード。
スタンピング抜きと、中央のマリア母さまと
子どもたちのプリントは、量産で、
その後周囲を手着彩して、キラキラを貼り付けて
飾られたもののよう。
19世紀後半のものかと。
これは18世紀以前の(多分)木版摺りに、手着彩。
このディスプレイの、右パネルには、
ベギンホフのご婦人の制作の様子。
このディスプレイの真中が、ちょっとすごい・・・。
ボトルアート ‼
ボトルシップと同様に、
ボトルの口から入るような、細長いパーツを、
ボトルの中で組み立てたのだと思う。
図像はフラットな紙で、丸めて入れてから、
中でまっすぐに伸ばす。
私がやったことあるのは、
フィルムにプリントした図像を、
丸めて入れると、中で自然と広がる。
そして使っているのは広口瓶(笑)。
これぐらいしかできない↓
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再び博物館コレクション。
20世紀末90年代に作られている。
モチーフは素朴だけど、いや~ん、
これは作るの難しいわー・・・。
これは普通に彫像の、聖セバスチャン。
宗教モチーフの、ミニアチュア・ペンダント。
これもミニチュア・ペンダント。ドイツ製なのかな。
素朴で愛らしい。
これは豪華な、エナメル彩。
全体像は、こんなペンダント。
これはミニチュアの、ワックスレリーフ・・・かな?
そして、様々な ex-voto。
やっぱり、一番のお気に入りはSacred Heart(聖心)モチーフかな^^。
ここで、宗教フォーク・アートの話は終わって、
次回はやはりこの博物館から、その他のコレクションを。
Musée L - Musée universitaire de Louvain
(ルヴァン大学博物館)
Map:
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