Thursday 19 January 2017

Hatfield House(ハットフィールド・ハウス)-2-

今回もHatfield House(ハットフィールド・ハウス)から、引き続き。

Hatfield House
The King James Drawingroom(ジェームス王のドローイングルーム)
を順路通りに出ると、その次の部屋は一段と豪華な、
The Long Gallery(ロング・ギャラリー)
17世紀のお屋敷によく見られる、
長い廊下状の部屋で、ここに先祖代々の肖像画を架けたり、
キャビネットを並べて、お宝を保管していたりする。
天候の悪いイギリスで、冬の間はここをウロウロして運動する・・・、
というのが定説になっているけれど、真偽の程は定かでない。
あと、客人に先祖やお宝を見せびらかすための部屋、
という側面もある。

Hatfield House
ここは、とりわけ長い50m超えのギャラリー。
18世紀後半に、別の部屋だった両端の部屋との間の、
仕切壁をぶち抜いて、いま見られる柱を入れて、
この長さに拡張されたのだそう。

Hatfield House
その後19世紀前半に、2代ソールズベリー侯が、
ヴェネチアのインテリアからの影響で、
白漆喰レリーフだったここの天井を、
金に着彩させたのだそう。
そうすると・・・19世紀的な賑々しさが・・・。

Hatfield House
この一角は、手前(ドローイングルーム側)のぶち抜かれた部分。
窓がないので、たしかにぶち抜かれる前は、ただの暗い部屋だったかも。

Hatfield House
この一角の壁の中に埋め込まれた展示キャビネットに、
クリスタル・クオーツ彫りのお宝が展示されている。

Hatfield House
この一角にもう一つ独立した部屋があって、
The Chinese Bedroom(中国風ベッドルーム)と呼ばれている。
19世紀前半にシノワズリー(中国風)スタイルに改装されたもの。

Hatfield House
これは反対側の、ぶち抜かれた部屋部分。

Hatfield House
ロングギャラリーの中央、窓と反対側に、
また一つ凹んだ、部屋になっている一角がある。
The North Gallery(北ギャラリー)と呼ばれている。
ここはちょうどエントランス・ホールの上階にあたる場所で、
右の壁に開いている2つの窓から、
その下の吹き抜けになっている
マーブル・ホールが見下ろせるのだそう。

Hatfield House
順路の次は、The Winter Dining Room(冬のダイニングルーム)
と呼ばれる部屋。
ちょうどロング・ギャラリーの裏側、上のの北ギャラリーの左側にあたる。
元々はベッドルームとして作られていたものが、
18世紀後半にダイニング・ルームに転用された。

Hatfield House
この部屋を出ると、
The Adam & Eve Staircase(アダムとイヴの階段)。
ここは後で、下の階から見ることになる。
名前の由来は、元々ここに、アダムとイヴの絵画が
架けられていたからだそう。

Hatfield House
その次の部屋はThe Library (図書室)。
18世紀後半に、2つの部屋をぶち抜いて作られたもの。

Hatfield House
16世紀から現在に至る、1万冊以上の書籍が所蔵されている。

Hatfield House

Hatfield House
暖炉の上部は、17世紀初頭のベネチア製のモザイクで、
Robert Cecil (ロバート・セシル、第一代ソールズベリー伯)の肖像画。

Hatfield House
その後、階段を降りて、下から見た先程の、アダムとイヴの階段。
階段自体は17世紀のもので、
装飾的な彫りの施されたパネリングは、
これも19世紀前半に、2代ソールズベリー侯が導入したもの。

Hatfield House
1614年に聖別された、The Chapel(チャペル)。
1835年の火事で、この一角はダメージを受けたものの、
このチャペルだけは、屋根裏の鉛の給水タンクが、
火災の熱で溶けて、消火して奇跡的に焼け残ったのだそう。
その後19世紀後半に改装されて、現在に至る。

Hatfield House
鮮やかな、ステンドグラス。

Hatfield House
次のエリアはThe Armoury(アーモリー=武具室)。

Hatfield House
なんだか、イギリスっぽくない構造と思ったら、
もともと、イタリア建築の影響を受けて設計された、
loggia(ロジア=片面が開いて、廊下状になった部屋)だったものを、
これまた、2代ソールズベリー侯が開口部を窓状にうめて、
大理石を床に張り「屋内」にしたもの。

Hatfield House
ヴィジターの入れない奥の部分で、
衝立に隠されて、卓球台があるのがちょっと可笑しい。
ここ、エクササイズ室にピッタリ。
ジムに使えそう(笑)。

Hatfield House
最後の部屋は、螺旋階段を地下に降りて、キッチン。

Hatfield House


Hatfield House
19世紀ヴィクトリアン期の状態で保存されている。
暖炉はオリジナルで、レンジ・オーヴンは失われていたので、
公開にあたりチェシャー城から、ヴィクトリア期のものが、
取り寄せられたのだそう。

Hatfield House
圧巻のヤカン達は、もともとここの屋敷のもの。
1846年にヴィクトリア女王が初めて来訪した折には、
フランスのシェフを筆頭に、
25人のスタッフがこのキッチンで働いていたとか。




次回は、ガーデンへと話は続きますよ。





Hatfield House(ハットフィールド・ハウス)
イースターから、9月末までオープン。
ヴィジター情報は英文で<このページ

地図:










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