Alex MacArthur Interiors(アレックス・マッカーサー・インテリアーズ)The Monastrey (ザ・モナストリー)-1-
Brexit(ブレクジット=UKのEU離脱)国民投票の翌朝の驚愕再び・・・、というのはUSA大統領選挙明けの今朝の感想。
常識とか良識とか共通認識というものは、(分かってはいるけれど)全くの一部の幻想でしかないということ。
経済上のみならず、思惟の貧富の差というものは、確実に存在する。いつの時代でも、どこの国でも。その事実が否応なく突きつけられている。ローマ帝国末期を見ているような気分になる。
ブレクジットのツケは我々UK国民が払い、新大統領のツケはUSA国民が払う・・・どころか、世界も払うんだろうな。
一段とシニカルになるんだけど、愚痴ってても自分の人生の無駄なので、サクサク標本箱行きます。
今回は、先週撮影出張していたRye(ライ)より、Alex MacArthur Interiors(アレックス・マッカーサー・インテリアーズ)のイメージを。
アレックスはBrighton(ブライトン)で自宅兼ショールームを構えていたアンティークディーラーで、イタリアン・アンティークxインダストリアルのエッジィなテイストで、根強いファン層を持っている。
そして、年三回のオープン・ハウス・イベントでは、アートも組み込んで、クールでデカダンスなプロデューサーぶりを発揮していた。
(イベントの様子は、標本箱の<このページ>や、<このページ>に。)
2014年の終わりに「このステージで、やるだけのことはやってしまった。」と感じていたアレックス、その家を売って新たなプロジェクトに取り組んでいた。
それというのも、Rye(ライ)の中心部に荒廃して放置されたままになっていた、14世紀の修道院(16世紀ヘンリー8世の修道院解散令以降は倉庫・工場として歴代使われていた)を買い取って、これを修復し、自宅兼ショールームに、また後々にはホリデー・アコモデーションも併設させようという壮大なプラン。
アレックス的には「生涯のプロジェクト」なので、まだまだ「完成」といえるのは先の話だけれど、そのプロジェクトの第一期、「ショールームを形にして、併設のコテージを修復して住めるようにする。」というところまで、2年弱でたどり着いた。
それまでの間は、ブライトンで借りているフラットと、キャンピング・カーを持ち込んだ工事現場のこことを、行き来して暮らしていたのだそう。
アンティーク・ディーラー業を継続しながらの、このプロジェクト、いやぁ~、パワーあるわーイギリス人女性って。
ともあれ、まだウェブサイトが以前のブライトンのショールームのままなので、これをまずアップデートしたい、そのためには写真が必要・・・というので、時々遊びに行っていた私に撮影の声がかかった。
ハイストリートの東の端から、Conduit Hill(コンディット・ヒル)という、
石畳のパッセージを北の駅側に下ると、
The Monastrey(ザ・モナストリー=修道院)が建っている。
手前に見える建物が、併設のコテージで、
ここがアレックスの住居に修復された。
入居できたのは、ほんの2週間前なのだそう。
この階段を上って、上階がショールームの現在の入り口。
その、ドアを入ったところ。
14世紀のアーチが残る。
歴史的建造物なので、廃墟で放置されていたのを、
買い取って修復して「あげている」のに、
いろいろと修復に関して、オリジナルの装飾を保存するべく、
地方自治体や建造物保存協会から制約がはいる。
それをクリアしながらの修復なので、時間も一段とかかってしまう。
ここから奥の広大なスペースにつながっていくのだけど、
入り口の方の壁を振り返ると・・・、ゴシック窓の痕跡。
その向かいの壁側に、後年の窓が並んでいる。
窓側の壁は北に面しているので、
差し込む光が安定していて撮影しやすい。
その奥のメインスペースの、この天井高。
これでも、下にもう一フロア設けられているので、
オリジナルの修道院ホールが、いかに大きかったかということ。
入り口の方を振り返って見たところ。
パネル張りのエントランス・スペースの上にもショウルーム・スペースは続く。
この部分は後ほど。
ミュージアム的雰囲気をかもし出す、
雌ライオンの骨格標本。
あばら骨にゴールドを付け加えたのは、アレックスのテイスト。
5m級のテーブル。
天井から大量に下がっている、球形ランプシェードは、
パリの街頭だったもの。
元々付いていたプラスチックのホールダーを外して、
別注した真鍮ホールダーやリングが付けられている。
このあたり、サルベージ「デザイナー」と言ってもいいアレックス。
反対の壁側には、ゴシック窓の痕跡が連なる。
下の階に移動する前に、エントランス部分の上階、
メザニン・ギャラリーの部分に上がってみる。
このフロアは今のトレンド、60年代モノを中心に展示されている。
中心の下のフロアを見下ろす位置には、
修道院にちなんでか、ジーザス先生。
バウブル・ランプシェード。
階段を下りて、もう一つ下のフロアへ。
廊下状になっていて、
吹き抜けの下階のショールームが見渡せる。
このショールームに降りる階段の手前に、
ベッドルーム状の展示室が作られている。
日帰り撮影があわただしいかもな、と思っていたら、
結局、この部屋に泊めてもらって、2日の撮影ということになった。
アレックスの住居のコテージは小さいので、
ここをゲスト・ルームに使うことにしたのだそう。
高級マットレスと、ダック・フェザーのデュベ(布団)で、
寝心地最高~。
窓からの眺め。
左側はアレックスのコテージ。
右に見えるのは、元々は修道院の一環だったのだろうけれど、
別敷地の地区教会、現在は地域ホールとして使われている建物。
ここから下の階は、次回の標本箱に続きますよ。
Alex MacArthur Interiors
(アレックス・マッカーサー・インテリアーズ)
The Monastery,
Conduit Hill, Rye, East Sussex TN31 7LE
(アポイントメント制)
コンタクト:07931 765 488
また次回・・・というのが、来週水曜日以降の話で、明日から5日間、ベルギーのブラッセルズを経由で、Namur(ナミュール)という町に撮影出張中。
今回は、件のペーターおじさんの参加するアート・フェア、Antica Namur(アンティカ・ナミュール)での、会場風景と新作の撮影を担当。
ベルギーのレンタル・マイファイ事情に前回絶望して、今回はマイファイを借りないで滞在するので、向こうからの更新は・・・多分難しそう、な状況です。
それではまた来週^^。
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by KotomiCreations
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