Spode Works Visitors Centre (スポード・ワークス・ヴィジターズ・センター)
前回の、Burleigh Pottery (バーレイ・ポタリー)の前にもう1か所Stoke-on-Trent(ストーク・オン・トレント)で訪れたところがあった。
やはり、ストーク・オン・トレントを代表する窯元の一つ、Spode(スポード)のSpode Works Visitors Centre (スポード・ワークス・ヴィジターズ・センター)が、それ。
スポードも、ストーク・オン・トレントの窯業産業の衰退のまっただ中にあって、2006年にロイヤル・ウースターに買収されるが、その会社も2008年に実質倒産、翌2009年にロイヤル・ウースターとともに、ライバル会社だったポートメリオンに買い取られて、現在に至る。現在もポートメリオン傘下のスポードとして、生産中。
まだオリジナルのスポードだった1987年に「Spode Museum Trust(スポード・ミュージアム・トラスト)」が設立されて、ストークでも最大級の収蔵品を所有するミュージアム兼ショップとして公開されていたそうだけれど、これもポートメリオンの買収以降閉館となった。
2012年に、ロタリー・ファンド(文化支援宝くじ資金)の援助を受けて、収蔵品の展示というよりか、技法や歴史的背景の教育機関要素を重視した、Spode Works Visitors Centre (スポード・ワークス・ヴィジターズ・センター)として、旧工場敷地内に再オープンする。
今回は「隊長」のブルー・ホワイト(青絵)陶器の仕入れが目的で、この・ヴィジターズ・センターに向かった。
ここの一角で小さなスペースながら、オリジナル・スポードの旧在庫品が販売されているという話。
私は、イマイチ専門外なのでよく知らないのだけれど、現行品のポートメリオン・スポードは、同じパターンを使っていてもブルーのカラーが淡く仕上げられている・・・・とかで、オリジナル・スポードの方がやはり人気があるのだ・・・とか(話はただの聞きかじりなので、あまりよくはわからない。)
ストーク・オン・トレントの駅からでも、歩いて10分弱の距離にある。
見た目ただの倉庫/工場敷地風で、入っていいものか?
と思うからか、入り口に大きなバナーが貼られている。
そう、バナーがなければ、ただの工場。
ヴィジターズ・センターはこの写真の右の方に入っていく。
ヴィジターズ・センターの入り口。
以前はFactory Shop(ファクトリー・ショップ)だったことが、
入り口のサインの痕跡からわかる。
入り口を入ると左側に、展示室が続く。
そして右側に小さなスペースながら、旧在庫品の展示販売コーナーが。
これが比較的レアなものが、お手頃価格で販売されている。
隊長がここで仕入れをしている間に、
私は早速展示室の方に向かう。
産業革命、全盛期の工場の様子。
ここでも、ミニチュアが陶器で作られている。
これは型取り職人さんの旋盤。
スポードも前回のバーレイと同様、
ティシュー転写の絵付けが大半。
一部の特別な製品は、職人さんの手描き。
19世紀のストークの町の写真を元に、
カラーでタイルに絵付けしていっているところ。
「ブルーイタリアン」をはじめとする、ブルー・ホワイトの代表作。
転写ティシューのプリント機。
インク。
出来上がったティシューとそれを貼りこんだ皿。
展示の上の部分では、転写原版を銅板にエングレーヴィングする工具が解説されていて、
下の部分では、転写紙をビスケット生地に貼りこんで③、
ティシューを水で落としてインクだけを残す④。
キルンで加熱してインクの中の油分を飛ばす⑤。
その上に釉薬をかけて⑥、焼成すると、ブルーのパターンに仕上がる⑦、
というプロセスの展示。
ティシューを貼りこんで釉薬をかけて焼いてできあがり・・・、
というわけではなくて、ティシュー転写もなかなか手間がかかる。
展示されている原版。彫りが命。
転写ティシューだけでも工芸作品。
最後に見事な歴代の「ブルー・ホワイト」プレート達の展示。
Spode Works Visitors Centre
(スポード・ワークス・ヴィジターズ・センター)
Former Spode Factory
Elenora Street entrance
Elenora Street, Stoke
Staffordshire ST4 1QQ
金・土・日・祝日の10:30am - 4:00pmオープン。
入場無料
地図:
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