Pierre Bergian (ピェール・ベルジエン)作品展
再び、墓場写真はお休みで(あ、「もう墓場はいらんから。」という、一部の声も聞こえているが・・・笑)、今回は絵画展の話。
残念なことに、この絵画展の話を聞くのが遅すぎて、この標本箱を書いている現在は、会期が終わってしまったのだけれど、写真を撮らせてもらったので、標本箱に詰め込むことに。
Pierre Bergian (ピェール・ベルジエン)氏は、ベルギー、ブリュージュ在住の画家で、件のPおじさんの友人。
Pおじさん同様、制作のテーマは「インテリア」で、がらんとした18世紀風パネリングの部屋の中に、わずかに家具や絵画が存在している・・・という、とても静かなイメージのもの。
それでいて、筆のタッチや、ソフト・ペンシルで描きこまれたディティールが、画面全体に生き生きした「空気」を流し込んでいる。
見ていると、古くて大きな部屋の埃の匂いや、柔らかな北ヨーロッパ特有の日差しの暖かさ、日陰の涼しさ・・・までが感じ取られるよう。
作品展は、3月27日~4月27日まで、ロンドンのTate Britainの近くのギャラリー、Purdy Hicks Galleryでの開催だった。
個人的に一番お気に入りだったのがこの作品。
彼の作品は、デティールがとてもチャーミングなので・・・、
タッチが伝わるように、クローズ・アップで撮影。
ピェール氏、「クローズアップで撮影することは、考えたことがなかった・・・。」そうで、
写真を、とても喜んでもらえた。
その上から再びソフトペンシルで、ディティールを描きこむ、というプロセスのよう。
グレー・トーンとカラーのコンビネーションが絶妙。
絵画の中に絵画が3点で、3倍楽しめる(?)作品。
グレーの中から、透かし見えるオレンジとブルーのコントラストが、とても美しい。
特に私が好きなのは・・・ここ。
ここにも、オレンジとブルーのコントラスト。
焼き物のテクスチャーを連想させる、ディティール。
一見したら、抽象絵画かと思う。でも、インテリア。
爽やかなブルーの部屋、
の、デイ・ベッド。
インテリア以外に、山を描いた作品も多いのだそう。
インテリアの中に、「山」作品も登場する。
そして、その前のイーゼル上で、インテリアの絵画が製作進行中。
グレイに溶け込んだ、パープルとイエローの、微妙なコントラストの美しさもさることながら・・・、
コリント風のレリーフを描いたタッチが、妙にユーモラスで愛らしいのだった^^。
地階に展示されている、紙に油彩ドローイングの小作品。
紙の白地が生きていて、またパネル油彩とは違った、軽い味わい。
会場風景。
地下の展示室。
ギャラリーの正面。
彼の、ブリュッセルのお宅の、ステキなインテリアを、イタリアのインテリア・デザイナーのブログ<このページ>で、ちらっとのぞき見ることができる。
ピェール氏、本業はインテリア関連のジャーナリストで、奥様はインテリア・デコレーター。(ステンシル型紙上のものが、壁に掛かっているのは、彼女の方のアトリエ・コーナーなのだそう。)
いつの日か、「お宅拝見撮影大会」にお伺いしたいもの・・・なのだった^^。
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