Tuesday, 30 April 2013

Pierre Bergian (ピェール・ベルジエン)作品展

再び、墓場写真はお休みで(あ、「もう墓場はいらんから。」という、一部の声も聞こえているが・・・笑)、今回は絵画展の話。
残念なことに、この絵画展の話を聞くのが遅すぎて、この標本箱を書いている現在は、会期が終わってしまったのだけれど、写真を撮らせてもらったので、標本箱に詰め込むことに。

Pierre Bergian (ピェール・ベルジエン)氏は、ベルギー、ブリュージュ在住の画家で、件のPおじさんの友人。
Pおじさん同様、制作のテーマは「インテリア」で、がらんとした18世紀風パネリングの部屋の中に、わずかに家具や絵画が存在している・・・という、とても静かなイメージのもの。
それでいて、筆のタッチや、ソフト・ペンシルで描きこまれたディティールが、画面全体に生き生きした「空気」を流し込んでいる。
見ていると、古くて大きな部屋の埃の匂いや、柔らかな北ヨーロッパ特有の日差しの暖かさ、日陰の涼しさ・・・までが感じ取られるよう。

作品展は、3月27日~4月27日まで、ロンドンのTate Britainの近くのギャラリー、Purdy Hicks Galleryでの開催だった。



個人的に一番お気に入りだったのがこの作品。
彼の作品は、デティールがとてもチャーミングなので・・・、




タッチが伝わるように、クローズ・アップで撮影。
ピェール氏、「クローズアップで撮影することは、考えたことがなかった・・・。」そうで、
写真を、とても喜んでもらえた。



板パネルの上に、ソフトペンシルで構図をとって、オイル・ペイントで着彩、
その上から再びソフトペンシルで、ディティールを描きこむ、というプロセスのよう。 



グレー・トーンとカラーのコンビネーションが絶妙。

そのディティール。


絵画の中に絵画が3点で、3倍楽しめる(?)作品。
グレーの中から、透かし見えるオレンジとブルーのコントラストが、とても美しい。


特に私が好きなのは・・・ここ。


ここにも、オレンジとブルーのコントラスト。


焼き物のテクスチャーを連想させる、ディティール。


一見したら、抽象絵画かと思う。でも、インテリア。

その、ディーティル。



爽やかなブルーの部屋、


の、デイ・ベッド。


インテリア以外に、山を描いた作品も多いのだそう。
インテリアの中に、「山」作品も登場する。


そして、その前のイーゼル上で、インテリアの絵画が製作進行中。


グレイに溶け込んだ、パープルとイエローの、微妙なコントラストの美しさもさることながら・・・、


コリント風のレリーフを描いたタッチが、妙にユーモラスで愛らしいのだった^^。


地階に展示されている、紙に油彩ドローイングの小作品。


紙の白地が生きていて、またパネル油彩とは違った、軽い味わい。


会場風景。






地下の展示室。


ギャラリーの正面。


彼の、ブリュッセルのお宅の、ステキなインテリアを、イタリアのインテリア・デザイナーのブログ<このページ>で、ちらっとのぞき見ることができる。
ピェール氏、本業はインテリア関連のジャーナリストで、奥様はインテリア・デコレーター。(ステンシル型紙上のものが、壁に掛かっているのは、彼女の方のアトリエ・コーナーなのだそう。)
いつの日か、「お宅拝見撮影大会」にお伺いしたいもの・・・なのだった^^。


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