Saturday, 16 June 2012

ロンドンの街-Marylebone High Street(マリルボーン・ハイ・ストリート)-2-

前回の続きで、Marylebone High Street(マリルボーン・ハイ・ストリート)の南側へ散策は続く。
正確には前回の最後の交差点ででもう、マリルボーン・ハイ・ストリートは終わっていて、道なりにThayer Streetになっていく。
ここから、東側にMarylebone Lane(マリルボーン・レーン)という小路が続いている。
ここがなかなかいい感じなので、この道を南に下がってみよう。
小さなカフェやら、ビストロの間を抜けて、Bulstrode Streetとの交差点をこえる。




Marylebone Lane
裏道風のこじんまりした町並み。


その向かいに・・・あるのがこのお店。VV Rouleaux
リボンやトリミングのお店。

Marylebone Lane - trimming shop
フランス製のものが多くて、お値段は高い目・・・。

Marylebone Lane - trimming shop
長い間Sloane Square(スローン・スクエア)駅の近くに店があったのだが、
去年通りかかったらなくなっていた!! 残念に思っていたら、
ここMarylebone Laneに移転しているのを発見して、安心した。

Marylebone Lane - trimming shop
Kotomiジュエリーで使うわけではないけれど、見ているだけでも面白い。

そのままMarylebone Lane(マリルボーン・レーン)を下って、Bentinck Streetをこえる。

Off Marylebone Lane
小さな教会が西側に見える。

Marylebone Lane - cafe deli
マリルボーン・レーンに沿って、昔の下町風のカフェ、Paul Rothe & Sonが現れる。

Marylebone Lane - cafe deli
ゆっくりお茶・・・は、もう少しフレンチ風のところの方が居心地いいのだけれど、
ジャムやソース類の豊富な品揃えは、一見の価値あり。

Marylebone Lane - button shop
その先にThe Button Queenが見える。
ここも古いお店で、この近くの旧店舗から、この新しい店舗に移転してきた。

The Button Queen
Photo by : trailerfullofpix @Flickr
以前のお店はこんな感じ。
紳士もののブレザーボタンや、ヴィンテージ・ボタンを数々在庫している。

inside the button queen
Photo by : qualem @Flickr
以前のお店の中はこんな感じ。

Marylebone Lane - hardware shop
最後に目に付いたのがこのハード・ウェア・ショップ、Pentons
日本語で言うと・・・「荒物屋」という言葉があったと思う。
バケツやらモップやら、清掃用品から日曜大工品まで、さまざまな品揃え。
ここも20世紀初頭からずっとここで営業している。


前回と今回のマリルボーンをヴィレッジ化推進しているウェブサイトは<ここ>。
この左コラムに出ているThe Howard de Walden Estate(ハワード・ド・ウォーデン)というのが、ここのヴィレッジ化の仕掛け人。
簡単に言えばこの一帯の大地主であり、不動産管理会社なのだけれど、ここはイギリス、その歴史の古さは並大抵でない。
Howard de Walden男爵家の未亡人にこの一帯の所領が相続されて、Howard de Walden一族の名義になったのは19世紀後半だが、所領自体は11世紀のDomesday Book(ドゥームズデイ・ブック)にまで記録がさかのぼる。
<このあたりの歴史はこのページに英文で>
ここのみならず、今現在21世紀においても、ロンドン市内の大半の土地は、王室および貴族階級、教会や大学が所有している。 家や建物を買っても、125年を単位としたリース(借用権)を買っているだけで(中には999年などというのもあり)、実際の土地の所有権はLandlord(ランドロード)と呼ばれる地主が所有している、というケースが大半。そして、その地主の経営方針によって、一帯の街並みが大きく左右されることになる。
この、ハワード・ド・ウォーデン・エステートは、地域コミュニティーを重視して、ここに暮らす、働く、訪れる人々が喜びを感じあえる街づくりを目指している、ということだそう。「上からの街づくり」の成功している典型ともいえる。
バックグラウンドも興味深い、Marylebone(マリルボーン)地域なのだった。





最後にたどり着いたのはWigmore Streetとの交差点のこのあたりで、
道を渡ってもう1ブロック南に下れば、にぎやかなOxford Streetに出る。:

View Larger Map