Sunday, 13 January 2013

Paris - Musée Carnavalet (パリ-カルナヴァレ博物館)-1-

去年の7月にパリにミニ・ホリデーに出かけたときの写真で、まだ標本箱に詰め込んでいなかったものを思い出した、Musée Carnavaletカルナヴァレ博物館)。
パリのマレ地区にある博物館で、、「パリの歴史資料を収蔵・展示しているしている市立博物館」・・・ということなので、さしずめ、ロンドンだとロンドン博物館に匹敵するものなのだろう。
マレに何か歴史に関する小さな(と、思っていた)博物館があることは、おぼろげに知ってはいたが、なかなか優先順位後回しで、訪れるチャンスがなかった。
7月にパリから日帰りでペーターおじさんに会いに行った時に、パリではここがおじさんの一番のお気に入りの博物館で、歴史的インテリアや装飾工芸品の展示が優れているので「ぜひ見に行ってらっしゃい。」と勧められた。
その翌朝、写真を撮りに行った、パリの某博物館の、某室の、某展示物が撮影禁止だと解って、そこはさっさと切り上げて、そのまま「カルナヴァレ博物館」の方に移動(カルナヴァレ博物館の方は、写真撮影OK)、やっとこの博物館を訪れることになった。
行ってみたら、「小さな」と思い込んでいた博物館は、実はパリの大屋敷2軒分をぶち抜いたもので、次々に展示室が続き・・・いやぁ全く疲労困憊。たいてい持ち歩いているミネラルウォーターもその時は持っておらず、その上ここにはカフェ/売店がない。特別展以外は無料なので、お茶しに出ればいいのだが、それも面倒で、そのままへとへとになるまで見て回って、写真を撮っていた。今度行くときは、必ず水持参で・・・。

写真の方は、自分のレーダーに引っかかってきたものを、いつものごとく、とりとめもなく。


Musée Carnavalet
入り口を入って最初の部屋。
ケースの中は、パリの歴史的町並みのモデル展示。
そして、16-20世紀のパリの「看板」のコレクション。
看板好きなので、この部屋の段階ですでに「はまって」しまっている。

Musée Carnavalet
黒猫コレクターとしては、真っ先に目に付いたのがこれ。
19世紀のキャバレー「Le Chat noir(黒猫)」の看板。
その頃の「キャバレー」と呼ばれる居酒屋は、アーティストの溜り場で、
ボヘミアン的ライフ・スタイルの象徴だったのだとか。

Musée Carnavalet
ど、どうしても猫に目が行く。
仏語のレーベルは全く読めない上に、博物館のサイトのコレクションにも
フィーチャーされていないので、なにやら解らずじまい。

Musée Carnavalet
トリコロールの天使だけを撮ったけれど、全体像は<こんなもの>。
仏語の解説をGoogleで訳してみると、18世紀に人気のあったCoco(ココ)という、
リコリス味の安いドリンク売りのサインだそう。
これは巨大なので、設置されたものだけれど、小さいものを売り子が背負ってまわったとか。
こんな風に

Musée Carnavalet
これもなにだか解らないけれど、18世紀風のペイント。
マレ地区に昔からあるA La Bonne Renommeeという服屋と、関連しているかも・・・。

Musée Carnavalet
そしてまた、黒猫を見つけた。これは19世紀後半の感じ。

Musée Carnavalet
この部屋には、ステンドグラスも展示されている。
ここでも・・・猫科にソフト・ポイントあるのだった。

Musée Carnavalet
これもチャーミングだったので撮ってみた。

Musée Carnavalet
その隣の部屋に、18世紀のパリの「物売り」を描いたものが展示されている。
で、謎だったのがこれ。ねずみを売っているわけはないので・・・、
ネズミ捕りを売る男・・・なのかな?

Musée Carnavalet
その隣の部屋で目を引くのが、このキャビネット。
キャビネット・オブ・キュリオシティズ・・・と最初は思った。
しかしどうやら、保存されている18世紀後半か19世紀初頭の、
薬局のショップ・フロントだということが、Flickrで検索してみてわかった。

Lemaire pharmacien (Lescot apothicaire), 14 rue de Grammont à Paris en 1903 ou 1904 - photographie d'Eugène Atget
By RUAMPS © @ Flickr
オリジナル写真は、19世紀末~20世紀初頭のパリの街を写真で記録して回った、Atgetアジェ)によるもの。

Musée Carnavalet
16世紀末の彫版画に基づいて、19世紀に作られた、パリ・シテ島のモデル。
全体像は<このページ
セーヌ川を西から見ていて、建造中のPont-Neuf(ポン・ヌフ=新橋)が手前に見えている。
Conciergerie(コンシェルジュリー)、Sainte-Chapelle(サント・シャペル)は、
シテ島の手前の端に、奥の方に、Notre-Dame(ノートルダム)が見える。

Musée Carnavalet
全然別の部屋だったけれど、モデル続きでここに。
19世紀のBastille Day(パリ祭)の様子。

Musée Carnavalet
ついでにもうひとつ、Ancien Palais du Trocadero(旧トロカデロ宮)。
全体像は<このページ
1878年のパリ万国博覧会のために建てられた建造物。
現在Palais de Chaillot(シャイヨ宮)のある場所で、現在エッフェル塔が建っている対岸と
こんな風に>つながれていたそう。
1937年のパリ万国博覧会のために、現シャイヨ宮にとってかえられた。
旧トロカデロ宮の方が、断然好きだけどな・・・もったいない。

Musée Carnavalet
18世紀の風刺画(?)と思われる、ちょっと奇妙で意味不明。

Musée Carnavalet
これは時計の振り子の装飾。

Musée Carnavalet
ゲートの上に乗っかっていた、力強そうなスフィンクス。

Musée Carnavalet
小さな彫像だったけれど、美しいアポロ(?)かな。

Musée Carnavalet
これも、アポロ。アポロはいつでも「おっとりしたイケメン」に描かれているような・・・。

Musée Carnavalet
彫像の続きで、庭に立っている勝利の女神。

Musée Carnavalet
その庭はこんな風。
そういえば、ちょうどこの博物館の中にいる間中、外は雨だった。

Musée Carnavalet
敷地も広ければ、古い建造物を繋げて作られている博物館なので、順路が複雑。
結局、向こうに見える建築石彫のあたりまではたどり着けなかった。

次回は、歴史的インテリアを中心に。

Musée Carnavalet(カルナヴァレ博物館)

Hôtel Carnavalet, 23 rue de Sévigné, 75003 Paris

開館:火~日 10-6時、常設展示は無料。
特別展のチケット売り場は、5時15分に閉まる。
カフェはないけれど、クロークルームがあるので、荷物は預けられる。


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