Paris - Musée Carnavalet (パリ-カルナヴァレ博物館)-1-
去年の7月にパリにミニ・ホリデーに出かけたときの写真で、まだ標本箱に詰め込んでいなかったものを思い出した、Musée Carnavalet(カルナヴァレ博物館)。
パリのマレ地区にある博物館で、、「パリの歴史資料を収蔵・展示しているしている市立博物館」・・・ということなので、さしずめ、ロンドンだとロンドン博物館に匹敵するものなのだろう。
マレに何か歴史に関する小さな(と、思っていた)博物館があることは、おぼろげに知ってはいたが、なかなか優先順位後回しで、訪れるチャンスがなかった。
7月にパリから日帰りでペーターおじさんに会いに行った時に、パリではここがおじさんの一番のお気に入りの博物館で、歴史的インテリアや装飾工芸品の展示が優れているので「ぜひ見に行ってらっしゃい。」と勧められた。
その翌朝、写真を撮りに行った、パリの某博物館の、某室の、某展示物が撮影禁止だと解って、そこはさっさと切り上げて、そのまま「カルナヴァレ博物館」の方に移動(カルナヴァレ博物館の方は、写真撮影OK)、やっとこの博物館を訪れることになった。
行ってみたら、「小さな」と思い込んでいた博物館は、実はパリの大屋敷2軒分をぶち抜いたもので、次々に展示室が続き・・・いやぁ全く疲労困憊。たいてい持ち歩いているミネラルウォーターもその時は持っておらず、その上ここにはカフェ/売店がない。特別展以外は無料なので、お茶しに出ればいいのだが、それも面倒で、そのままへとへとになるまで見て回って、写真を撮っていた。今度行くときは、必ず水持参で・・・。
写真の方は、自分のレーダーに引っかかってきたものを、いつものごとく、とりとめもなく。
入り口を入って最初の部屋。
ケースの中は、パリの歴史的町並みのモデル展示。
そして、16-20世紀のパリの「看板」のコレクション。
看板好きなので、この部屋の段階ですでに「はまって」しまっている。
黒猫コレクターとしては、真っ先に目に付いたのがこれ。
19世紀のキャバレー「Le Chat noir(黒猫)」の看板。
その頃の「キャバレー」と呼ばれる居酒屋は、アーティストの溜り場で、
ボヘミアン的ライフ・スタイルの象徴だったのだとか。
ど、どうしても猫に目が行く。
仏語のレーベルは全く読めない上に、博物館のサイトのコレクションにも
フィーチャーされていないので、なにやら解らずじまい。
トリコロールの天使だけを撮ったけれど、全体像は<こんなもの>。
仏語の解説をGoogleで訳してみると、18世紀に人気のあったCoco(ココ)という、
リコリス味の安いドリンク売りのサインだそう。
これは巨大なので、設置されたものだけれど、小さいものを売り子が背負ってまわったとか。
<こんな風に>
これもなにだか解らないけれど、18世紀風のペイント。
マレ地区に昔からあるA La Bonne Renommeeという服屋と、関連しているかも・・・。
そしてまた、黒猫を見つけた。これは19世紀後半の感じ。
この部屋には、ステンドグラスも展示されている。
ここでも・・・猫科にソフト・ポイントあるのだった。
これもチャーミングだったので撮ってみた。
その隣の部屋に、18世紀のパリの「物売り」を描いたものが展示されている。
で、謎だったのがこれ。ねずみを売っているわけはないので・・・、
ネズミ捕りを売る男・・・なのかな?
その隣の部屋で目を引くのが、このキャビネット。
キャビネット・オブ・キュリオシティズ・・・と最初は思った。
しかしどうやら、保存されている18世紀後半か19世紀初頭の、
薬局のショップ・フロントだということが、Flickrで検索してみてわかった。
By RUAMPS © @ Flickr
オリジナル写真は、19世紀末~20世紀初頭のパリの街を写真で記録して回った、Atget(アジェ)によるもの。
16世紀末の彫版画に基づいて、19世紀に作られた、パリ・シテ島のモデル。
全体像は<このページ>
セーヌ川を西から見ていて、建造中のPont-Neuf(ポン・ヌフ=新橋)が手前に見えている。
Conciergerie(コンシェルジュリー)、Sainte-Chapelle(サント・シャペル)は、
シテ島の手前の端に、奥の方に、Notre-Dame(ノートルダム)が見える。
全然別の部屋だったけれど、モデル続きでここに。
19世紀のBastille Day(パリ祭)の様子。
ついでにもうひとつ、Ancien Palais du Trocadero(旧トロカデロ宮)。
全体像は<このページ>
1878年のパリ万国博覧会のために建てられた建造物。
現在Palais de Chaillot(シャイヨ宮)のある場所で、現在エッフェル塔が建っている対岸と
<こんな風に>つながれていたそう。
1937年のパリ万国博覧会のために、現シャイヨ宮にとってかえられた。
旧トロカデロ宮の方が、断然好きだけどな・・・もったいない。
18世紀の風刺画(?)と思われる、ちょっと奇妙で意味不明。
これは時計の振り子の装飾。
ゲートの上に乗っかっていた、力強そうなスフィンクス。
小さな彫像だったけれど、美しいアポロ(?)かな。
これも、アポロ。アポロはいつでも「おっとりしたイケメン」に描かれているような・・・。
彫像の続きで、庭に立っている勝利の女神。
その庭はこんな風。
そういえば、ちょうどこの博物館の中にいる間中、外は雨だった。
敷地も広ければ、古い建造物を繋げて作られている博物館なので、順路が複雑。
結局、向こうに見える建築石彫のあたりまではたどり着けなかった。
次回は、歴史的インテリアを中心に。
Musée Carnavalet(カルナヴァレ博物館)
Hôtel Carnavalet, 23 rue de Sévigné, 75003 Paris
開館:火~日 10-6時、常設展示は無料。
特別展のチケット売り場は、5時15分に閉まる。
カフェはないけれど、クロークルームがあるので、荷物は預けられる。
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