Tuesday 12 February 2019

Kunsthalle Hamburg (ハンブルク美術館)-1-

昨年の2月初めに、一泊だけでちょこっと訪れたハンブルグより、フライトで着いた日の午後に、駅に荷物を預けて見に寄った、Kunsthalle Hamburg (ハンブルク美術館)からのイメージを。
この美術館は、ハンブルグ中央駅の隣のブロックに建っていてとても便利、撮影を予定していた夜のライブまで時間を潰すのにちょうどいいロケーション。

Madonna and Child, 15th century, Sano di Pietro
ここの美術館には中世~現代に至るまでの
絵画作品が収蔵されているけれど、
まずは守備範囲の初期ルネッサンス(15世紀)
イタリアの聖母子。

The Death of the Virgin, first half 14th century, Pietro da Rimini
14世紀前半の祭壇画「聖母の死」。

Detail
金箔に彫りの入った、工芸的なディティール。

Retable of the former High Alter of St. Peter's Church in Hamburg (Grabow Alter) c.1379-83, Bertram von Minden
14世紀後半の、Bertram von Minden(ベルトラム・フォン・ミンデン)作、
聖ピーター教会の祭壇リテーブル。
ゴシック建築のように細かい、装飾ディティール。

Detail


Detail
顔立ちがゴツくてドイツっぽい(笑)。

Alterpiece from Harvestehude, c.1410, Bertram von Minden
これもまた、同じベルトラム・フォン・ミンデン、15世紀初期の、
Harvestehude(ハンブルグの北にあるエリア)の祭壇画。
このマイスター、初期には上記のような彫刻作品が多くて、
後期には絵画作品が多いのだそう。
両方できるんだ・・・。
全体像だと小さいので、クローズアップを以下に。

Detail
上段左から右へと旧約聖書のストーリーが続いて、
下段中央右から受胎告知で、新約聖書のストーリーになっている。

Detail
その受胎告知。

Detail
三王礼拝。

Kunsthalle Hamburg, Old Mastres collection
フレームの装飾が同じだけれど、
これらは詳細を控え漏れていて不明。
編み物や食卓のシーンが興味深い。

Kunsthalle Hamburg, Old Mastres collection
華麗なヴァージョンの三王礼拝。

Double-winged Alterpiece (Buxthehude Alter), 1390-1415, Bertram von Minden
これも同じベルトラム・フォン・ミンデンの作の聖母戴冠。
このマスター、ハンブルグで工房を持っていたそうで、
現存する作品の大半は、この美術館に収められている。

Detail
ネコ科動物好きなので、ついクローズアップ。

Christ as the Man of Sorrows, 1435, known as Meister Francke
1435年Meister Francke(マイスター・フランケ)作の
「The Man of Sorrows(悲しみの人)」。
ジーザス先生がこんな風に上半身ハダカで
(往々にしてマントと荊棘の冠とともに)
受刑の傷を見せて憂い顔・・・で描かれているものを、
イコノグラフィ的には「The Man of Sorrows」と呼ばれている。
これもその代表作。
このマイスターも、ハンブルグで活動した画家で、
19世紀末に発見されたのだそう。

The Virgin Adoring the Child, 1426, known as Meister Francke
同じくマイスター・フランケの「聖母礼拝」。
真っ赤な空に、ラッピング・ペーパーのように、
星がきれいに並んでいて、
くっきりとした構図といい、
とてもグラフィックデザイン的な新鮮さがある。

Detail
クローズアップ。

Enthorned Virgin and Child, 1330, Kolner Meister
もちろん彫像も、ところどころ展示されている。
この聖母子は詳細をとってないので、不明だけれど、
14世紀、ドイツ~オランダの感じかな。

Enthorned Virgin and Child with St. John the Baptist, 1488, Meister of Ursula-Legend
15世紀後半の、ウルスラ伝説のマイスター作
「玉座の聖母子と洗礼者ヨハネ」。
中世~ルネサンスにかけての画家(マイスター)は、
名前が伝わっていないことが多いので、
活動した都市(この場合、ケルンのマイスターとも)の名前で呼ぶか、
一番最初に確認された作品のタイトルをとって、
こんな風に通称で呼ばれている。
サインはないわけだから、技法やタッチで、
同一人物(あるいは同一工房)の作と判断されるようだ。
フランドル地域から遠くない、ケルンの立地のためか、
フランドル北方ルネサンス的な、
すらっとしたエレガントで繊細な表現。

The Mystic Marriage of St. Catherine, Sudniederlandisch, 1515-20
「聖カタリナの神秘の婚姻」16世紀前半の、
南オランダで制作されたもの。
作者名は伝わっていないようだ。
これがまさしくフランドル的な表現。

Detail
Mystical marriage of Saint Catherine」のテーマも、
イコノグラフィ的にはよく描かれているもので、
聖母子のジーザス君が、リングを与えていたら、
そのお相手は聖カタリナ。
アレクサンドリアのカタリナの場合が大半だけれど、
シエナのカタリナの場合もある・・・ということは、
Wikiで読んで始めた知った。)
華麗で豪華なシーンとして描かれるので、
私の好きなテーマの一つ^^。

The Coronation of the Virgin, Hans Fries
「聖母戴冠」15世紀末~16世紀初頭の、
スイスの画家、Hans Fries(ハンス・フリーズ)の手によるもの。
画面の上の茨がグリグリ・・・みたいな装飾様式が、
内陸ドイツ~スイスだなーと感じる。

Detail
「父と子」がこんな風にまーったく一緒に描かれているのは珍しいかも。


次回も続きますよ。



Kunsthalle Hamburg (ハンブルク美術館)

Glockengießerwall, 20095 Hamburg, Germany

Map:









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